夜 少し酩酊して ぬるま湯に浸かっているような 肌にまとわりつく空気の中をかきわけてさ 家まで歩いていたんだ 閉店した郵便局の前を通りかかったら 窓にセミナーの広告が見えたんだ そこにはこう書いてありました 「〜遺言を活用していますか〜」 俺らは …

思い出はいつも

新しい部屋に引っ越したら押入れがないことが判明して 今までも引越しのたびに開けないまま放置していた年季の入ったダンボールを 解体してはよくわからないものと遭遇する。 その中から小さな箱が出てきた。写真立てくらいの大きさだったが 開けてみると汚…

通夜までの間

夢日記をつけている人が羨ましくて、自分も真似してみたいんだけど、俺にはできないといつも思うのは、だいたい覚えている夢は叙情的であり、しまっておきたい大切なものであり、俺はできるだけそのセンチメンタルな甘さに浸っていたいわけで、忘れる前にせ…