思い出はいつも

新しい部屋に引っ越したら押入れがないことが判明して


今までも引越しのたびに開けないまま放置していた年季の入ったダンボールを
解体してはよくわからないものと遭遇する。
その中から小さな箱が出てきた。写真立てくらいの大きさだったが


開けてみると汚いノートの切れ端、3×10cmほどに小さく切り取ってあり、
これもまた汚い鉛筆書きで、一体何が書いてあるのか頑張って読み取った


思い出した。
中学二年生の頃に、授業中、教師の目を盗んでよくやった遊び
二人一組で行い、交互に紙を回す。紙には以下の要領で自由に書く


1.いつ(When)
2.どこで(Where)
3.誰と(Who)
4.誰が(Who)
5.何をして(What)
6.どうなった(Result)


Aが1を書いたらBに渡し、Bが2を書いてまたAに渡す。Aが3を書いてBに渡し〜6まで繰り返して終わり。
紙を回す際に自分の回答を折り畳み、見られないようにする。
これが肝で、要するに好き勝手に書くリレー小説のようなもので、結果は開いて読まないとわからない玉手箱だ

中学生の手垢にまみれた汚い紙だったが
読んでみるとくだらな過ぎて笑ってしまった


[yesterday.]
[Dr.マンラーのけんきゅう所で]
[勇気のある武者と書いて調子にのってクソまずいまぜごはんをつくった大ボラふき野郎と]
[ピッグライトイヤーが]
[またでしゃばって]
[射殺された]


Whoが具体的過ぎて面白い


何枚か読んでみたが
だいたいResultでは
[射殺された]
[ほふくぜんしんしてしゃさつされた]
[ふたりとも天にめされた]
等といったアルマゲドンな展開が多く、途中で飽きてしまった


箱の中には他にも『なぜ保管していたのか?』という
でっかいクエスチョンマークが頭に浮かぶような落書きが
何枚も入っていた